コンバージョンポイントとは、Webサイトを訪問したユーザーがコンバージョンに至ったアクションやタイミングのことで、Webマーケティングの目的達成に直結する重要な要素です。また、コンバージョンとは、ユーザーが商品購入や問い合わせなど、企業が目標とするアクションをして成果をあげることを指します。

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コンバージョンポイントを適切に設定すると、マーケティング施策の効果検証がしやすくなるため、その効果を高めてビジネス目標の達成を促せます。
本記事では、コンバージョンポイントの概要と具体例、効果的な設定方法について詳しく解説します。
コンバージョンポイントとは
コンバージョンポイントとは、企業がWebサイトを訪問したユーザーに期待する具体的なアクションで、Webマーケティング施策における重要な要素です。
コンバージョンポイントは、業種やWebサイトの目的によって異なるため、施策の効果測定や改善に活かすには、正しく設定することが大切です。さらに、ユーザー行動の分析やコンバージョン率の最適化によりニーズにあったコンテンツを提供したり適切なCTAを配置したりすれば、コンバージョンポイントが正しく機能するため、Webサイトの成果を最大化できます。
ただし、コンバージョン率の向上は、Webサイトの設計や提供するコンテンツ、ユーザー体験に依存するため、慎重に検討しなければなりません。
コンバージョンポイントの具体例
ここでは、コンバージョンポイントの代表例を8つご紹介します。
- 資料請求
- 無料相談・問い合わせ
- 会員登録
- 購入・カートイン
- 商談設定
- セミナー申込
- 診断コンテンツ
- トライアル
資料請求
資料請求は、商品やサービスに関する詳細情報を提供するコンバージョンポイントです。検討段階の見込み客の興味・関心を引きつけられるため、商談や購入の前段階として重要な役割を果たします。
資料請求にともない、フォームで企業名やメールアドレス、個人名、電話番号などの情報を取得すれば、フォローアップやインサイドセールス活動を容易に行えます。
ユーザーのニーズに応じた資料内容にしたり、ダウンロードやメール配信など提供方法に工夫をしたりすると、さらに施策の効果を高められるでしょう。
無料相談・問い合わせ
無料相談・問い合わせは、見込み客との直接的なコミュニケーションの機会を創出するコンバージョンポイントです。ユーザーの具体的なニーズや課題を把握でき、商品・サービスの説明、提案の機会を創出します。
迅速かつ丁寧な対応が信頼関係の構築につながるため、問い合わせフォームの設計や配置、運用に注意を払う必要があります。
会員登録
会員登録は、継続的な顧客関係を構築する基盤となるコンバージョンポイントです。登録に際して取得したユーザー情報は、パーソナライズされたサービス提供やその後の提案に役立てられます。
メールマガジンの配信やキャンペーンの実施にも活用でき、会員限定コンテンツやサービスの提供で他社との差異化を図れます。
会員登録では、登録ページへの導線設計や登録メリットの訴求が重要です。
購入・カートイン
購入・カートインは、ECサイトに設定する重要なコンバージョンポイントです。わかりやすい商品説明や画像を取り入れるなどの工夫をしてユーザーの購買意欲を高めることで、売上につなげられます。
また、カートインや購入までの導線がスムーズになるようなサイト設計をしたり、カート内商品の表示、配送オプション、支払い方法の選択などを最適化したりすることも有効です。
ECサイト上で放棄されたカートへのフォローアップメールやリターゲティング広告の表示など、リマインド施策を行うのも良いでしょう。
商談設定
BtoBビジネスにおいて、商談設定は重要なコンバージョンポイントになります。ユーザーが既に商品・サービスの導入を検討していることが想定される場合、Webサイトに「ミーティング予約」などのCTAボタンを配置して日程登録ができるようにしておけば、円滑に商談を設定できます。
商談設定では、日時調整や商談方法(対面、オンラインなど)をユーザーに合わせて柔軟に選択できるような設定を取り入れることが重要です。商談設定のコンバージョンポイントでは、日時選択や商談方法の選択に加えて、課題やニーズ、予算などをヒアリングするフォームもあわせて設置しておくと、商談準備に役立てられます。
セミナー申込
セミナー申込は、商品やサービスへの理解を深める機会の提供につながるコンバージョンポイントです。資料請求や商談設定に比較すると行動を起こしやすいため、潜在顧客や見込み客との接点創出に寄与します。
オンラインセミナーの実施であれば、ユーザーの地理的制約を解消できるのも利点です。業界動向や専門知識を共有するなど、魅力的なセミナーになるように工夫し、容易に申し込める設計をすることで、コンバージョン率を高められます。申込時に参加者情報を取得しておけば、フォローアップにも活用できるでしょう。
診断コンテンツの利用
診断コンテンツは、ユーザーの状況やニーズにより異なる結果を提供して興味を引くことで見込み客の創出につなげられるコンバージョンポイントです。
診断コンテンツへの参加によりユーザーの関与度と興味関心を高められる他、回答にもとづくパーソナライズされた情報提供も可能になります。また、回答後、関心の高い段階で結果を提供すれば、商品購入やサービス利用、SNSなどでの共有による拡散性の向上も期待できます。
診断結果をメールで配信する形式にすればユーザー情報を収集できるため、フォローアップにもつなげられるでしょう。
トライアル
トライアルは、一定の期間内で商品やサービス利用の体験機会を提供して見込み客の創出へつなげるコンバージョンポイントです。
ユーザーは実際に体験することで機能や価値を感じたり不安や疑問を解消できたりするため、本契約への障壁を下げられます。
トライアルの利用を促すには、目立つボタンなどのCTAを配置したり、トライアルの内容をわかりやすく説明することが大切です。トライアル期間中の使用状況を分析してサポートを行えば、本契約への移行可能性を高められるでしょう。
適切なコンバージョンポイントを設定する方法
ここでは、コンバージョンポイントの適切な設定方法を5つご紹介します。
KGIとKPIを設定する
コンバージョンポイントを設定する際は、まずKGI(重要目標達成指標)とKPI(重要業績評価指標)を定める必要があります。
KGIは売上などの最終目標のことで、KPIは資料ダウンロードやメルマガ会員登録など、KGIを達成するための中間目標です。KGIを達成するためにどのようなKPIが必要になるかを勘案し、そのKPIをコンバージョンポイントとして設定します。分析や改善を容易に行えるように、KGIやKPIには具体的で測定可能な数値を設定することが大切です。
例えば、月間契約数の150件増加をKGIとし、それを達成するために必要なKPIとして、月間資料ダウンロード数の5,000件増加を設定します。KPIをコンバージョンポイントに設定することで、未達の場合は施策に問題があると判断でき、改善につなげられます。
流入経路(集客方法)別に分けて考える
流入経路によって、設定すべきコンバージョンポイントは変わってきます。例えば、リスティング広告でLPへ遷移させる場合は、問い合わせ数、ブログからの流入の場合は資料ダウンロードなど、経路ごとに適切なコンバージョンポイントを設定します。
カスタマージャーニーマップを作成する
カスタマージャーニーマップを作成し、顧客が商品・サービスを認知してから購入するまでのプロセスを可視化すると、各段階でのユーザー行動を特定できます。各段階におけるKGIとKPIを設定しましょう。
例えば、ニーズが具体化していない認知段階の潜在層へは、資料ダウンロードやメルマガ登録など興味喚起や情報提供を目的とする間接的なコンバージョンポイントを設定します。また、購買意欲が高まっている顕在層には無料相談や問い合わせなどの直接的なコンバージョンポイントを設定することで、転換率の向上や見込み客の創出・醸成が図れます。
コンバージョンポイントを意識してサイトを設計する
Webサイトは、コンバージョンポイントへのユーザー導線を意識したうえで設計することが大切です。興味・関心を高められるコンテンツを掲載し、コンバージョンポイントへ誘導できるよう設計しましょう。
重要なコンバージョンポイントは目立つ位置に配置し、CTAボタンのデザインや文言を最適化します。Webサイト全体のUI(ユーザビリティ)やUX(顧客体験)も考慮すると、コンバージョン率も高まります。
なお、成果の向上には、サイト設計の改善が不可欠です。A/Bテストなどを実施し、最適化を目指しましょう。
競合他社のコンバージョンポイントを参考にする
競合他社がWebサイトに設定しているコンバージョンポイントを分析すると、他社が想定しているユーザー行動やサイト内の導線を把握できます。
自社のサイト設計と比較することで、不足部分や改善点、差異化を生み出せるポイントを洗い出せます。さらに、業界のトレンドや顧客ニーズの変化に応じた改善を取り入れることで、サイト設計をより最適化できるでしょう。
例えば、競合他社が商品購入よりも資料請求やホワイトペーパーのダウンロードなどのコンバージョンポイントを重視している場合、自社のWebサイトにも導入することで、より成果につなげられる可能性があります。
コンバージョンポイントの適切な設定でマーケティング成果を最大化しよう
コンバージョンポイントは、企業がWebサイトの訪問ユーザーに対して期待する具体的なアクションであり、Webマーケティング施策において重要な要素です。
コンバージョンポイントを効果的に活用するには、KGIとKPIを明確化することが大切です。ユーザーの流入経路やカスタマージャーニーの段階ごとに分けて検討しましょう。コンバージョンポイントを意識してサイトを設計したり競合他社の設定を参考にしたりするのも有効です。
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